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「答えは、すべてあなたの中にある」——見えない力を言語化し、経営者の一歩を後押しする

広島を拠点に、経営者の目標達成を支援する合同会社Noa’sArks。代表を務める瀧葉 乃葵氏は、専業主婦からヨガインストラクター、統計学による個性鑑定、そしてモルディブ移住を経て、独自の手法で経営者と向き合う道にたどり着いた。マーケティングでも財務でもない「まったく違う角度」から、社長が自分自身の答えに気づく瞬間をつくる。53歳の今なお挑戦を止めない、その歩みと哲学を聞いた。

目次

専業主婦から、走り続けた12年ぶりの再スタート

広島県広島市に生まれ育った瀧葉氏のキャリアは、まっすぐな一本道ではない。商業高校を卒業後は事務職の会社員として働き、20歳で結婚。4人の子どもに恵まれ、22歳からは専業主婦として家庭に入った。

転機は34歳の離婚だった。12年のブランクを経て事務職の正社員として社会復帰したものの、一人で4人の子を育てる生活は容易ではない。「会社員以外に、自分でできる何かがないか」と考えていたとき、目に留まったのが、いきいきと働く妹の姿だった。

「妹がヨガのインストラクターをしていて、すごく楽しそうだったんです。私はヨガの経験がまったくなかったんですけど、いきなりインストラクターになると決めて、養成講座に入りました」

昼は会社員、夜はヨガインストラクター。二足のわらじで走り出し、40歳で独立を果たす。この頃に出会った、生年月日から人の個性を読み解く統計学にものめり込み、教える立場になるまで学び抜いた。会社員・ヨガ・個性鑑定の三足のわらじで、朝から晩まで動き続けた。

モルディブ移住、そして「見えない力」との出会い

走り続ける日々に、ある女性経営者がこう問いかけた。「あなた、その生活をいつまで続ける気ですか」。冷静なひと言が、瀧葉氏の人生を見つめ直すきっかけになった。

「元気ありきの働き方だと気づいたんです。このままでは、私が目指す道の先はないなと」

彼女はすべてを手放し、子連れでモルディブへ移住する。ところが移住直後にコロナ禍のロックダウンに見舞われ、仕事も学校も始まらないまま帰国を決断。瀧葉氏いわく、統計学のバイオリズム上は「波が激しくあり、安定とは無縁の自己成長のある」流れの中にあった。

ゼロからの再出発で出会ったのが、ドイツ発の波動調整機器「タイムウェーバー」だった。引き寄せの法則を機械で実践するようなものだと説明を受けたが、当初は半信半疑だったという。

「私は見えない・聞こえない・感じないタイプ。でも面白そうだと思ったんです。実際にセッションを受けた翌日には、昔の仕事仲間と再会して、仕事のオファーが来て。鈍感な私でもわかるレベルで現実が動いたんですよ」

周囲に勧めると、売上が上がる人、状況が動く人が次々に現れた。「ちゃんと勉強して伝えたい」——その思いから東京の会社に所属し、やがて独立。広島に戻り、事業を本格化させた。

「まったく違う角度」から、経営者の答えを可視化する

現在の主軸は、経営者の目標達成支援だ。ただし、そのアプローチは他と大きく異なる。

「トライアンドエラーを繰り返して、これ以上どうしたらいいんだろう、という社長さんに向けています。答えはすべて自分の中にある、とよく言われますが、結局どれなのか分からない。それを言語化して、『今あなたに必要なのはこれです』とモニター上に映し出して、気づいてもらうんです」

顧客の多くは40代以上、5年以上ビジネスを続けてきた経営者たち。始めた当初は女性が中心だったが、近年は男性経営者も増え、比率はほぼ半々になった。

選ばれる理由を、瀧葉氏はこう分析する。「やっていることが変わっているのと、私が経営者さんと仲良くなるのが早いんです。まったく関係のない第三者だから、社長さんも内部事情を素直に開示しやすい。私がアドバイスしているのではなく、その方の内側のメッセージをメッセンジャーとしてお伝えしている感覚です」

読み解きが難しいとされるタイムウェーバーのメッセージも、5年以上・数多くのセッションを重ねてきたからこそ、前後の文脈からストーリーとして分かりやすく届けられるのが強みだという。

大切にするのは「お客様がどうしたいか」

経営で大切にしているのは、徹底して相手の意思を尊重する姿勢だ。

「まずお客様がどうしたいのかを聞きたい。私が反対することはほとんどありません。よほどのときはバイオリズムの流れをお伝えしますが、ご納得のうえでやってみるなら、それも経験。失敗ではないんです」

代表になってからの一番の苦労は、意外にもスケジュール管理だった。ご縁が次のご縁を呼び、一時は1日8〜9件のアポイントを朝から晩までこなす日々が2年ほど続いた。今はアポを半分に減らし、エネルギーの合わないコミュニティからは思い切って離れた。すると入れ替わるように、美容エステの新事業が動き出したという。

「パズルのようにうまくハマるんですよ。クライアントさんの現実を動かしながら、私自身もゲーム感覚でいろんなことが動いていく感じです」

事業は基本的に一人で回している。社員を増やす予定は今のところないが、必要に応じてチームを組む可能性は否定しない。一緒に働きたい人物像を尋ねると、答えはシンプルだった。「元気で明るくて、正直で素直な人。」

「世界一」を、みんなで取りたい

今後は、まず認知を広げることが目標だ。「社長さんから社長さんへ紹介で回っていったら嬉しい。3年後、5年後にはまた面白いものが出てくると思っています」。経営者が進みたい方向を後押しできるものがあれば、アイテムとして取り入れていきたいと語る。

その象徴が、いま温めている壮大な構想だ。瀧葉氏は、広島発の肝臓ケアドリンクの代理店も務めている。健康を何より大切にする思いから関わるこの商品を広めるため、「世界一」への挑戦を描いている。

「もともと世界一を取りたいと思っていたんですが、一人ではなくみんなで取りたくて。清涼飲料水での“乾杯”でギネス記録を狙えないかと、社長にオファーしたんです。地域の企業も巻き込んで、子どもからお年寄りまで参加できるお祭りのように。クラウドファンディングで余ったお金は、子どもたちに寄付したいんです」

自分の「世界一を取りたい」という思いから始まった企画が、地域を巻き込み、社会貢献へとつながっていく。その発想こそ、瀧葉氏らしさそのものだ。

編集後記

専業主婦、ヨガ、統計学、モルディブ、そして「見えない力」を扱う仕事へ——瀧葉 乃葵氏の歩みは、常識では測れないほど多彩だ。だが一貫しているのは、「面白そう」と感じたことに迷わず飛び込む軽やかさと、走りながら軌道を修正していくしなやかさである。「90歳以上の方が最も後悔しているのは、挑戦しなかったこと」。そう語る53歳の言葉には、実体験に裏打ちされた説得力がある。選択肢を狭めず、やりたいことをやる。その生き方そのものが、彼女が経営者に手渡そうとしているメッセージなのだろう。

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