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レジェンドたちへの恩返しを、次の世代へ

かつてスポーツ界を沸かせた名選手たち。その功績を、グッズという形でもう一度世に届け、後世へと伝えていく——。株式会社キャンビーの神戸洋昭代表は、スポーツ小売の最前線で培ったキャリアを土台に、40歳で自らの会社を立ち上げた。プロ野球やサッカーのレジェンド選手とのコラボグッズを軸に、独自の道を切り拓いてきた神戸代表に、創業までの歩みと、その根底にある思いを聞いた。

目次

スポーツ小売の最前線で積んだキャリア

神奈川県出身の神戸代表は、大学卒業後、スポーツファングッズを扱う小売店「ワールドスポーツプラザ」を運営する日本スポーツビジョンに入社した。新卒で店舗スタッフとしてキャリアをスタートし、25歳で上野店の店長を任される。29歳では本社に移り、バイヤーとして商品の目利きを担うようになった。

その後もスポーツブランドなどで経験を重ね、およそ10年にわたって業界でキャリアを築いていく。「30歳までにバイヤー、40歳までに社長」——社会人としての第一歩を踏み出したショップスタッフ時代から、神戸代表の胸にはそんな将来像がぼんやりと描かれていた。

そして40歳を迎えたタイミングで、これまでの経験を活かす形で株式会社キャンビーを創業。現在5年目を迎えている。

コロナ禍での船出と、一通の問い合わせ

創業は2021年10月。しかし、船出は決して穏やかなものではなかった。当時は新型コロナウイルスが猛威を振るう最中で、当初中心に据えていた卸販売の構想は、思うように進まなかった。「全国のスポーツショップさんも、お客さんを呼べないような状況でしたから。最初に考えていたことが、なかなかスムーズにはいかないなという感じでしたね」と神戸代表は当時を振り返る。

流れが変わったのは、2022年1月にスタートしたオンラインショップだった。プロ野球で活躍した外国人OB選手のグッズを販売したところ、お客様から「次は何が出るんですか」「こんなものは出せませんか」といった声が次々と寄せられるようになったのだ。その反響に応えるように、神戸代表はさまざまなつてをたどりながら、ラインナップを広げていった。

レジェンドたちのグッズを世に届ける

野球にとどまらず、プロレス、そしてサッカーへ。展開が広がる大きなきっかけとなったのが、元サッカー日本代表・ラモス瑠偉氏への一本の問い合わせだった。ホームページから連絡を入れ、打ち合わせを重ねる中で人脈は横へ横へとつながっていく。

なかでも思い出深いのが、2023年、Jリーグ開幕から30年目のその日に実現した発売だ。開幕カードと同じ国立競技場でのヴェルディ対マリノス戦に合わせ、両チームを象徴する10番のグッズを同時に世へ送り出した。「両方の10番を発売できたのは、すごい縁だったなと思います」。時間もお金もかけて一つひとつ積み上げてきたラインナップは、こうした巡り合わせの上に成り立っている。

商品と出会える場所をつくりたい

現在はオンラインショップが事業の中心だが、神戸代表のもとには「実際にこの商品が見られる場所はないんですか」という声が数多く届いている。

そこで見据えているのが、リアルな接点づくりだ。自社で店舗を展開するのか、パートナーを見つけて広げていくのか——形はまだ模索中だが、お客様が商品を手に取り、選べるスペースを設けたいと考えている。「必ずしも自社で出すことだけがゴールではない」と語り、既存の店舗との協業やパートナーシップも視野に入れる。実現に向けては、チームとして動ける仲間をどう集めていくかが鍵になるという。

かつての名選手への恩返しを、次の世代へ

神戸代表が扱う商品の根底には、一貫した思いがある。「今取り扱っているアイテムは、かつてスポーツ界で活躍した選手たちへの恩返しになればいいな、という取り組みなんです」。

だからこそ、共に歩む相手に求めるものも明快だ。この取り組みに興味を持ち、商品を楽しんでくれるお客様はもちろん、活動そのものを一緒に広げていける仲間を歓迎している。「必ずしもアパレルでなければいけない、ということではない」と神戸代表。レジェンド選手の功績を後世に伝えていく——その志に共感できる人であれば、業種を問わず手を携えていきたいと考えている。

会社概要

  • 会社名:株式会社キャンビー
  • 代表者:神戸 洋昭
  • 事業内容:スポーツのレジェンド選手とのコラボグッズのオンライン販売
  • 創業:2021年10月
株式会社キャンビー 代表 神戸 洋昭

編集後記

小売の現場で目利きを磨き、思い描いた通りに40歳で起業した神戸代表。その言葉の端々からは、華やかさよりも、一つひとつ縁を手繰り寄せて事業を築いてきた実直さがにじむ。「かつての名選手への恩返し」という視点は、消費されて忘れられがちなスポーツの記憶に、もう一度光を当てる営みでもある。レジェンドたちの功績を次の世代へつなごうとするその歩みに、静かな熱を感じた。

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