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お金の不安を、気軽に相談できる場所へ――中立の立場で寄り添うファイナンシャルプランナー

株式会社ハロープランニング代表取締役の関戸崇文氏は、外資系保険会社で金融の世界に飛び込み、独立系のファイナンシャルプランナーとして自身の会社を立ち上げた。「お金の話は身近なのに、なかなか気軽に相談できない」――その課題感を出発点に、中立的な有料相談を軸としながら、必要とあれば金融商品の提案まで一貫して寄り添う。がんサバイバーとしての経験を活かした啓発活動にも力を注ぐ関戸氏に、その歩みと信念を聞いた。

目次

アパレルから金融の世界へ

関戸氏のキャリアは、意外にもアパレル業界から始まった。当時、誰もが知る企業で接客の現場に立ち、会社の看板の大きさを――後になって――実感したという。

転機は25歳。外資系の保険会社に誘われ、金融の世界へと足を踏み入れた。以来、基本的には個人事業主として、完全歩合制のフルコミッションという厳しい環境で営業活動を続けてきた。

「お金の話って、すごく身近なものではあるんですけど、なかなか気軽に周りと話せない。でも何かあったときに困るのは、どうしてもお金の問題が真っ先に発生してくる」。そう語る関戸氏は、誰もが気軽に相談できる場所をつくりたいという想いを強くしていった。

「保険屋」ではない、中立のファイナンシャルプランナー

FPを名乗る人は世の中に数多くいる。しかし関戸氏は、その多くが保険を販売するためにFPと名乗る「保険屋さん」であると冷静に見ている。自身もかつてはその形で仕事をしてきたからこそ、彼らの気持ちや苦労もよく分かるという。

その上で関戸氏が選んだのは、中立の立場だ。相談料を有料でいただき、まずはフラットにアドバイスをする。それがハロープランニングのスタイルである。

「最後の解決策として、保険に限らず投資も含めて、何かしらの金融商品が手段として必要になることもあります。そのときは、しっかりとご説明した上で、ご相談者様が『提案を受けたい』とおっしゃれば、商品まで提案できる」。一般的な独立系FPが「商品の販売はしない」ことを基本とするなか、相談者の意向に寄り添い、必要であれば具体的な提案まで踏み込める――ここに関戸氏ならではの強みがある。

顧客の約9割は個人、1割が法人。その多くは会社設立以前から関係の続くクライアントであり、販路は個別の紹介が中心だ。会社という器を持ったことで「どういう会社なのか」というブランディングがしやすくなり、紹介も受けやすくなったと関戸氏は手応えを語る。

がんサバイバーとして――「なってから」では遅い

数多くいるFPのなかで、関戸氏が差別化の軸に据えるのが「がん」の領域だ。その背景には、自身の壮絶な経験がある。

関戸氏は7歳のとき、骨肉腫という骨のがんを患った。左腕を切断するかもしれないという状況のなか、奇跡的にそれを回避し、いまも五体満足で健康に働いている。まさにがんサバイバーである。

「がんって、皆さんどこかで気にする心はあると思うんですけど、いざ自分がなるかというと『ならないでしょう』と99%が思っている。でも、なってしまってから考えるのでは遅い」。だからこそ関戸氏は、正しい知識を少しでも早く伝え、告知される前に備えを考えてもらうことに力を注ぐ。セミナーや講演活動を通じて、その想いを届け続けている。

価値観を押し付けず、耳を傾ける

多くの人と向き合うなかで、関戸氏が常に意識しているモットーがある。それは、自分の価値観を押し付けないことだ。

「価値観は本当に十人十色で、それぞれ違う。家庭の形やあり方によっても変わってくる。だからまずは、自分の価値観を押し付けないことを意識しています」。営業の場では、つい自分が話しすぎてしまう場面も出てくる。そうならないよう、まずは相手の価値観や考え方にしっかりと耳を傾ける――その姿勢を貫いている。

これからの展望――金融を軸に、社会へ広げていく

今後、関戸氏は金融に絡む事業をさらに展開していく構想を描く。現在は9割方が個人向けだが、これから法人向けサービスも拡大していく考えだ。

その柱の一つが、社外CFOとしての財務コンサルティング。企業の財務責任者として、経営者の意思決定を支えていく。加えて、公益財団法人の専任ファイナンシャルプランナーとして相続対策や社会貢献に取り組み、国連の諮問機関の会員として、犬のペット向けがん検査システムの普及活動にも携わっていく。ビジネスにとどまらず、まずは社会活動として幅広く認知を広げていきたいという。

一方で、一人法人ゆえのリソースの限界という課題も見据える。FPを採用するのか、経理を雇うのか――会社をどうスケールさせていくかは、長期的な視点での不安でもある。それでも関戸氏の姿勢は明快だ。「理念が一致して、やりたいことが同じであれば、一緒にやろうよという気持ちはあります」。

最後に、経営者に向けたメッセージを尋ねた。「経営していく上で、お金の話は切っても切り離せない。中小企業では、社長さん自身が先頭に立って営業し、売上をつくっていく会社が多い。だからこそ、自分がやるべき本業に集中できるよう、お金回りの部分はプロに任せてくださいという気持ちがあります」。財務の不安や悩みに寄り添う――それが関戸氏の変わらぬ想いである。

会社概要

  • 会社名:株式会社ハロープランニング
  • 代表者:関戸 崇文
  • 事業内容:個人・法人向けのファイナンシャルプランニング(お金に関する相談、セミナー・講演活動)
  • 創業:2025年

編集後記

穏やかな語り口の奥に、確かな信念が通っていた。7歳でがんを経験し、それでも前を向いて歩んできた関戸氏の言葉には、「お金の不安を気軽に相談できる場所を」という願いが自然とにじむ。中立の立場で相手の価値観に耳を傾け、必要とあれば一歩踏み込む――その誠実さは、お金という繊細なテーマだからこそ多くの人の支えになるはずだ。備えの大切さを説くその姿勢は、金融の枠を超えた社会的な意義を帯びている。

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