クバシルワークス株式会社の代表・齊藤良裕氏は、高校在学中に起業し、SNSマーケティングの領域で事業を育ててきた経営者だ。月額制のSNS運用代行から、成果報酬型広告プラットフォームの運営へ。クライアントと共に伸び、伸びた分を分かち合うモデルへと舵を切ったことで、事業は大きく成長した。他者貢献と信頼を軸に据え、「日本を代表する企業」を本気で目指す齊藤氏の言葉を追う。
高校時代に選んだ「起業」という道
齊藤氏は兵庫県神戸市の出身。通信制の高校に通っていた在学中に、起業という道を選んだ。
「高校に入ってから、起業したいなと強く思い始めました。自分はあまり、正社員として時間を固定されて働くのは向いていないだろうな、とずっと感じていて」
きっかけは、選択肢を知ったことだった。周囲に活躍している人が多くいる環境に身を置いたことで、起業という選択肢の幅を実感したという。稼ぎたいという思いと、世の中にインパクトや影響力を持ちたいという思い。その両方が、齊藤氏を起業へと後押しした。
「このままだと、自分を押し殺して働くことになってしまう。それよりも、世の中に影響力を持ちたい。その手段の一つとして、事業を起こすという選択が出てきました」
月額制から成果報酬型へ——事業モデルの転換
創業当初は、学生としてSNS運用の代行を月額制で請け負うところから始まった。事業の大きな軸であるSNS広告・SNSマーケティングの領域は変わらないまま、サービスは進化を重ねていく。
その最大の転換点が、成果報酬型モデルへの切り替えだった。現在は「成果報酬型の広告」と呼ぶプラットフォームの運営を手がけている。
「月額でいただいていたところから、成果報酬型モデルに切り替えたのが一番大きな変更点です。そこから売上も利益も、どんどん増えていきました」
クライアントにとっては相談のハードルが下がり、自社にとっては伸びた分だけ収益を得られる。うまくいかない案件もあるが、成功したときのインパクトは大きい。そのダイナミズムが、成長の背景にある。
支援先は美容ジャンルが半数以上を占め、クリニックやD2C、EC系が中心だ。加えて不動産、金融、人材など、一般消費者向けに集客を加速させたい企業を幅広く支援している。
選ばれる理由は「組織の柔軟さ」と「媒体の豊富さ」
競合と比べて選ばれる理由を、齊藤氏は二つ挙げる。一つは組織のあり方だ。
「弊社は若いメンバーが多く、若い組織体です。だからこそ、柔軟に、素早く、熱量を持って対応できる。そこを評価いただいています」
もう一つは、集客媒体の豊富さである。高校時代からメディアやアフィリエイトを自ら動かしてきた齊藤氏には、独自のメディアネットワークがある。大手が繋がっていないような相手とも関係を築いてきた。近年はインフルエンサーも数多く集めており、直接抱えるインフルエンサーもいれば、事務所経由で連携する相手もいる。この集客の引き出しの多さが、強みとして支持されている。
起業したばかりの頃は、契約まわりで「後から言われる」ような苦い経験もあった。だが齊藤氏は、交流会などで積極的に人に会いに行き、小さな案件から一つずつ積み重ねていった。そうした失敗と実践の一つひとつが、今の事業運営の土台になっている。
他者貢献と信頼、そして「還元」する組織
経営で大切にしている考えを問うと、齊藤氏は「他者貢献」と「信頼」を挙げた。
「周りの人にしっかり貢献する。信頼を大切にする。その上で、しっかり成果を出す。これが成果報酬型モデルでやっている理由でもあります」
クライアントと共に事業を伸ばし、伸びた分をレベニューシェアの形で受け取る。自社も成長し、クライアントも成長する。そのWin-Winの関係を、齊藤氏は創業当初から一貫して大切にしてきた。関わる人——社員、その家族や友人へと、幸せの輪が広がっていくことを願っている。
組織づくりでも、この姿勢は貫かれる。全体で40名前後、うちコアメンバーは約10名。業務委託を中心とした若い組織だ。齊藤氏が意識するのは、成果に対してきちんと報いることだという。
「その人が売上を作ってくれたのだから、還元できるところはしたい。高い実力で、本当に日本を代表する企業を作っていく——そんなビジョンを掲げています」
一方で、課題も率直に語る。稼ぎたい人が集まること自体は歓迎だが、それだけでは組織は続かない。だからこそ、会社のビジョンへの共感をどう浸透させるかが、今まさに向き合っているテーマだ。
一緒に挑戦したいのは「素直で、成長意欲のある人」
若手に裁量権を渡す文化を持つクバシルワークス。学生やインターン生のメンバーも多い。そんな環境で、齊藤氏が一緒に働きたいと願うのはどんな人物か。
「本当に素直で、レスが早くて、日本を代表するような企業を作って何かを成し遂げたい——そんな熱意を持って一緒に挑戦していける人。仕事に責任感を持てる人、自分自身を成長させたい人と、ぜひ一緒に働きたいです」
最年少上場を通過点に、世界へ
今後の展望は明快だ。まず3年後に、齊藤氏が公言し続けている「最年少上場」を目標に据える。
「ただ、上場しても株価がついていなかったり、時価総額が低かったら意味がない。5年後には時価総額1000億円をいって、若手を代表するような日本の企業にしていきたい」
ロールモデルはサイバーエージェントだと語る。自社のプロダクトを海外・グローバルへ展開し、日本を代表する企業になることを見据える。海外のインバウンド支援やマーケティング領域、海外インフルエンサーとの連携で、世界各国に日本の良いものをPRしていく構想もある。さらにその先には、人類の発展や発展途上国を盛り上げるようなサービスへの挑戦も見据えている。
「日本のすごい企業といえば、クバシルワークス。若手で一番伸びているのはクバシルワークス。そう名前が挙がるくらいの存在になれたら、理想ですね」
最後に、経営者と求職者へのメッセージを託してくれた。
「経営者の方へ。弊社は同業の方とも競合ではなく、アライアンスを組んで一緒に成長していくスタイルです。同じ業界の方はぜひお話ししたいですし、一般消費者向けに認知や集客を加速させたい企業さんがいらっしゃれば、成果報酬型で一緒に成長していけたら嬉しいです。求職者の方へは——素直さと成長意欲を持って、日本を代表する企業を一緒に作っていきたいという熱意のある方。若手にも裁量権を渡す文化で、成長環境はあります。気軽にご連絡をお待ちしています」
会社概要
- 会社名:クバシルワークス株式会社
- 代表者:齊藤良裕
- 事業内容:成果報酬型SNS広告プラットフォームの運営、SNSマーケティング支援
- 組織体制:全体約40名(業務委託を含む)、コアメンバー約10名
編集後記
高校在学中に「向いていない働き方」を見極め、起業という道を自ら選んだ齊藤氏。その原点にあるのは、稼ぎたいという率直な欲と、世の中に影響を残したいという静かな野心だ。成果報酬型という「共に伸びる」モデルを選び、還元とビジョン浸透に真正面から向き合う姿勢には、若さゆえの勢いだけでなく、他者への誠実さがにじむ。最年少上場という大きな旗を掲げながら、足元では組織の課題を率直に語る——その等身大の姿こそが、これから多くの仲間を惹きつけていくのだろう。
