MENU

「何者か」を一言で語れる人を増やす。存在感を磨くコミュニケーションの専門家

株式会社Vivid Sunshineの代表・神谷真綺氏は、経営者の「あり方・見せ方・伝え方」を相手目線から磨き上げる、存在感のコミュニケーションを専門とする。大学卒業後から20年近くコミュニケーションの世界に携わり、行き着いたのは「どんなにビジネスを学んでも、伝わらなければ始まらない」という確信だった。プロの経営者ほど学びに訪れるという独自の領域で、神谷氏は何を見つめているのか。その歩みと哲学を聞いた。

目次

コミュニケーションを追求してきた20年

神谷氏のキャリアは、一貫して「コミュニケーションとは何か」を問い続けるものだった。大学卒業後からこの世界に身を置き、フリーランスの講師などを経て、2014年に「親と子の心をつなぐ親子英会話」で起業。これが現在の事業の根幹となっている。

その原点は、自身の経験にある。「幼い頃から、理解してもらえない、理解したいのに理解できないという経験を日本でずっとしてきました。海外に行けば行ったで、意見を言えない、存在感がないという経験もして」。相手を尊重しつつ、自分を届けるとはどういうことか。その問いを追い求めてきた歳月が、いまの神谷氏をかたちづくっている。

現在は経営者に向けて発信の軸を移し、プレゼンの設計や、自分が「何者か」を一言で語れるようにするセッションへと領域を広げている。

「相手目線」から磨く、あり方・見せ方・伝え方

神谷氏が掲げるのは、「あり方・見せ方・伝え方」という三つの軸を、すべて相手目線から捉え直すという考え方だ。「AIでできるのは、自分が知っていることだけ。相手から自分がどう見えているかは、どれだけAIと壁打ちしても出てきません」。

その強みを支えるのが、これまで3万件以上に及ぶ会話記録の添削だ。どんなときに伝わっていないのか、どんなときに互いが違和感を覚えるのか。そのすべてを紐解いてきた蓄積が、他にはない裏づけになっている。加えて、音楽大学の出身であり3歳から音楽に親しんできた「表現」の力も、神谷氏ならではの武器だ。

同じ領域に取り組む存在は少ない。「経営や数字の壁打ちは当たり前にやっていても、存在感や伝わり方の壁打ちはやっていないし、意識もされていない。でも、むしろそっちがめちゃくちゃ大事だと思っています」。その「当たり前」を社会に築くことを、神谷氏は自らの役割と捉えている。

プロほど学びに来る——存在感の壁打ち

顧客の業態・業種はさまざまで、起業からの年数も規模も問わない。多いのは、複数の事業を掛け持つうちに「自分が何者か分からなくなった」伸び盛りの経営者、先代から引き継いだものを守りつつ自分を出したいと悩む二代目・三代目、そしてスタートアップの三つだという。

興味深いのは、話し方が苦手だから学びに来る人はむしろ少ないという点だ。「営業やプレゼンのプロフェッショナルほど、あえて学びに来てくださる。上手いけれど、なお良くなりたい。苦手意識はないけれど、伝わっていないなら直したい。そういう方のほうが、本気で学ぶ意識が高い」。そして伸びる人に共通するのは、何より素直さだと神谷氏は語る。

サービスは大きく三つ。自己紹介と「何者か」を一言で言い切る力を磨くセッション、3ヶ月集中の伴走、そして存在感の顧問として毎月伴走する形だ。「言葉を作って、それを伝えるところまでやらなければ意味がない」という考えが、その設計に貫かれている。

使命・時間・ワクワク。三つの判断軸

日々の選択において、神谷氏には明確な判断軸がある。第一に、それが自分の使命に乗っているか、誰でもできることではなく「私だからできること」か。第二に、シングルマザーとして「家族を犠牲にする働き方は絶対にしない」と決めているため、どれだけの時間を要するか。そして最後に、ワクワクするかどうか。

「この三つは必ずセットで見ています」。感覚や数字だけで決めるのではなく、使命・時間・情熱の三点を照らし合わせて選ぶ。その言語化された判断のあり方そのものが、神谷氏の思想を映している。

認知、そして意識改革へ

現在の最大の課題は、認知だと神谷氏は言い切る。「すごくニッチなことをやっているので、知られていないと始まらない」。Xでの日々の発信に加え、知人のメディアでの勉強会やセミナー、YouTubeへの展開の声もある。

ただ、神谷氏が見据えるのはビジネスの拡大だけではない。「自分の話し方やコミュニケーションをアップデートしていかなければいけない、という当たり前を社会に作りたい」。属人性の高い事業ゆえ、その一部を切り取って担える人を育てることも視野に入れつつ、目指すのはあくまで意識改革の実現だ。「会社を大きくするために何かをするのではなく、この世界に絶対に必要だと思うものを到達させていく。そこだけに注力していきたい」。

最後に、経営者へのメッセージを尋ねた。「どの領域にいても、唯一無二は絶対にある。『何者か』を一言で語れる人になってほしい。業界の中で誰なのか。他と一発で差別化できる言葉を持たないと、埋もれてしまうから。そこを一緒に壁打ちできたら、と思っています」。

会社概要

  • 会社名:株式会社Vivid Sunshine
  • 代表者:神谷 真綺
  • 創業:2017年
  • 事業内容:経営者向けのコミュニケーション支援(存在感・自己紹介・プレゼンテーションの設計と伝え方の指導、コミュニケーション研修・セミナー)
株式会社Vivid Sunshine 代表 神谷 真綺

編集後記

「言葉は丁寧だけどドS」と評されるという神谷氏だが、その根底にあるのは相手を深く想う姿勢だ。理解されない苦しさを自ら味わったからこそ、「伝わる」ことの重みを誰よりも知っている。存在感や伝わり方という、これまで経営の議題に上りにくかった領域に光を当て、それを当たり前にしようとするその歩みは、静かでありながら確かな社会的意義を帯びている。数字や規模ではなく「必要とされるものを届けきる」ことに軸を置く姿に、一人の表現者としての矜持を見た。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次